国際的活動を学生に伝える
キビコクPT学科では「海外での問題解決」に関するコンテンツを講義の中へ積極的に盛り込む工夫を行っています。
PT学科教員の原田教授は数年前より、理学療法士の立場から「海外地域での問題解決」に寄与する国際的な取り組みを継続されています。
現段階では、それほど認識されていないのが現状ではありますが「理学療法の仕事・役割」の中には「医療や介護の現場で患者さんを直接的に支えること」の他に「人を育てたり社会を発展させたりする役割」もあります。
例えば、地域の方々や他の専門家との意見を交換したり、時には指導したりすることも少なくありません。
また、間接的に国民の健康を下支えしていくことも専門職としての重要な役割であり、理学療法が地域社会に対して寄与している様々な事象を研究し、証明することも重要な責務と言えます。
以上のようなことは、日本という土俵だけが該当するわけではなく、海外でも理学療法の専門的な支援を必要としている人々はたくさん存在しています。
理学療法士が海外(主に開発途上国)で直接的に問題解決することの他にも、現地で専門職者を育てたり社会を発展させたりする間接的な貢献もあります。
ここから原田先生からいただいたコメントです!
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私は縁があって、ここ数年間にわたってカンボジアへ赴いて調査活動を行ってきております。農村部に訪問させていただき、介護保険も年金制度もない国における脳卒中後遺症者様とそのご家族の生活の姿や苦悩を垣間見てきました。
1枚目の写真は、カンボジアの理学療法士と一緒に患者さんのご自宅へ訪問調査させていただいた際の様子です。

2枚目の写真は親族が歩行練習用に設けた手すりとなります。この手作りの竹の手すりを見たとき、“ひとりで活動的に歩けるようになってほしい”というご家族の切なる願いが伝わってきました。

さて、現在は諸事情によりまして海外での調査を中断せざるを得ない状況です。
ですが調査再開後には、理学療法士の知識や知恵を必要とされている地域の方々のお力になれるように、今後も微力ながら関わらせていただきたいと切に思っています。
2021年になりましたが、昨年はコロナ禍によりまして、残念ながら対面的な研究活動に制限が生じてしまいました。
また、在校生の皆様方におかれましても様々な制約を設けた中での対面授業を行わざるを得なくなりました。
2021年は「自由に海外渡航ができる水準」の平穏な世の中に1日でも早く戻ってほしいと願ってやみません。
皆様、今年もお互いに健康第一でまいりましょう!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。